実験方法紹介〜実験室の中でどのような実験方法を使っているのか紹介します〜
DNA抽出
DNA抽出される直前のイネの葉
DNAを用いた実験をするためには、まず細胞からDNAを抽出する必要があります。

植物の種類、使う薬品によって抽出方法は異なりますが、基本的な流れはどの抽出法でも同じです。

まず組織を壊し、抽出液に移した後、細胞壁や膜構造などを破壊します。

そのあと、DNAを水層に移動させ、遠心分離などで不純物を取り除きます。



PCR
PCRマシーン
DNAのなかの特定の領域だけを増幅させる方法です。

”プライマー”と呼ばれる、DNAの短い断片に挟まれた領域だけが増幅されるため、”プライマー”の配列を変えれば、いろいろな場所のDNAを増幅させることができます。

品種間によって”プライマー”の間の長さが異なる部分を用いれば、品種識別も可能です。

同じ技術が、犯罪捜査のDNA鑑定にも利用されています。

左の写真はPCRマシーンで、DNAの増幅のために温度の調節を行います。


電気泳動
DNAや、たんぱく質などに電圧をかけ、”ゲル”といわれるゼリー状の物質の中を流します。

DNAやたんぱく質の大きさによって、流れるスピードが違うため、DNAの長さなどを識別することができます。

写真は、わずかなDNAの長さの差(1、2塩基)まで識別可能な、アクリルアミドゲル電気泳動です。