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■どのような研究か?
この研究は瀬戸内海にある、坊勢島を対象として、
@集落環境を無視した社会資本整備が伝統的共同空間に及ぼした影響、問題点を探り、
A明らかになった問題点を分析し、新たな共同空間を提案する
ことを目的としている。
■研究の意義
この研究は「島」の中で社会的変化によって、どのように集落空間が変容していくかを明らかにしたことに意義がある。「島」という限られた空間の中では集落が外側に拡大していくと共に内側に向けても共同空間のような伝統的空間が圧迫され消失していくことが明らかとなっている。
■感想
この研究の面白いところは、坊勢島という日本ただ2つの人口が増加している島のひとつを選択したことにあると思う。確かに空間の魅力は弱くなっているかもしれないが、例えば集落の中心の共同井戸でじっと観察していると、人がそこら中からひっきりなしに現れる印象を持つ。牧山くんは現在の共同空間について課題点を強調していたように感じたが、おそらく牧山くんも感じたような今も残る場所の魅力をもう少し表現してもらいたかった。
最後に牧山くんの共同空間への提案は非常に好感が持てるものであり、是非何らかの形で具現化してもらいたいと個人的には感じている。
(講評:山添晋太郎)
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