音響学 講義ノート No.4
音の性質:音の基礎知識(その3)
★ 音色と音色を決める要素
- 音の感覚の3要素:音の大きさ(ラウドネス),音の高さ(ピッチ),音色.
- 音色とは:「高さと大きさが同じ2つの音が違って聞こえるとき,その違いを音
色という」と定義される.例えば,同じ高さの音を違う楽器で,同じ大きさで演 奏したとき,感じられる違いが音色の差ということになる.詳しくは「音のなんでも小事典」
p.48を参照.
- 純音と複合音:ある一つの周波数の成分だけで構成される音を純音,複数の異な
る周波数の成分から構成される音を複合音という.実際に日常耳にする音(楽器 の音,音楽,騒音,話声など)は,ほとんど複合音である.
- 倍音:
楽器の音 は上述のように複合音であるが,音を構成するいろいろな周波数
成分のうち,最も低いものを基音,それ以外を上音という.また,基音を第1倍音,それ以外の成分を周波数の低い方から順番に第2,第3...倍音と呼んでい
る.倍音がどのように含まれるかによって,音色は大きく異なる.
- 音色と波形(pp.273〜,295〜):波形の違いが音色の違いに大きく関係してい る.
- 実験:いろいろな音色の違いを体験してみよう.周波数成分の違いで,音色がどのように変わるか聞いてみよう.
- まず,すべての周波数の成分を含む音(白色雑音)から高音域あるいは低 音域の成分をだんだん省いていくとどのように聞こえるだろうか?
- 白色雑音から,特定の周波数範囲の成分だけをとりだすと,どのように聞 こえるだろうか?
- 白色雑音(ホワイトノイズ)とピンクノイズ(p.278)
- いろいろな楽器の音から,倍音を抜いてみると,どんなふうに聞こえるだろ うか?
- ある曲を,楽譜の終わりから逆向きに演奏し(逆行型),その録音をテープ を逆回しにして聞いてみよう.普通に演奏したときと,どんなふうに違うだ ろうか?
★ 音を聞くしくみ:耳の構造(「音のなんでも小事典」pp286〜)
- 聴覚器官のしくみ(「音のなんでも小事典」p.287,図12):外耳,中耳,内耳それぞれの場所と 役割.
- 内耳から脳へ
★「音のなんでも小事典」の関連項目(以下の部分は,各自読んでおくこと)
- 62 聞こえないのに,騒音被害?(p.207)
- 63 難聴とは?(p.210)
- 64 音聞けば聴力さびし..(p.212)
- 65 耳の機能を肩代わり(p.215).
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