散乱・吸収による薄型光記録メディア

超薄型で安心な情報記録メディア

現代社会においては，記録情報の保護技術が益々重要となっています。われわれはソフトウェアによるデータ保護技術に加えて，物理的に安全性を保証する情報記録メディアとして，散乱と吸収情報を利用した薄型情報記録メディアを提案しています。

　磨りガラスを通すと像がぼけるように，散乱により，中に埋め込まれた吸収情報を秘匿します。散乱の複雑さを制御する人工散乱体作製技術により，散乱を制御します。この人工散乱体作製技術により，作製者のみが散乱特性を知ることができるため，吸収情報をもつ散乱出力分布から逆問題を解くことによって，３次元内部の吸収情報を再構成することができます。強い散乱体を用いることで，薄型でも安全な情報記録メディアを実現できます。